2019.05.19 Sunday
『この世界の片隅に』を見る
プライムビデオで『この世界の片隅に』を発見。結局映画館で見れなかったからうれしい。
原作マンガは出版当時(2009年)に読んでいた。丁寧に戦時中の暮らしを描き出しているのが楽しい作品の印象だった。だから、映画の感想や前評判を見聞きするに「あれ、そんな話だったっけ」と不思議に思っていた。原作とは違った話になっているのかとすら思っていたが、実際に見て見るとなんてことはない。マンガの世界をそのままに映像化されていて嬉しかった。
原作マンガを読んだ当時、「第二次大戦が“歴史”になったのか」と感動(でいいのだろうか)したものだった。幕末や戦国時代のように、物語として消化されているように感じたからだった。
わたしは父親が軍オタでして、幼少時分より戦艦や航空母艦の知識と一緒に軍歌を歌わされたり、戦時中の習慣を教えられたものだった。わたし自身も戦時中の暮らしについて興味があって、自分でちょこちょこ調べてみたり、実際に家財道具を見せてもらったりしていたのだった。だから余計に『この世界の片隅に』の世界観って、オタク心をくすぐられる世界観なのだ。
わたし的には、この作品は反戦を訴えているわけではなく、ただ戦時中の庶民の暮らしを丁寧に描き出しているだけなんだと思っている。そして、戦争を描く物語は、リアルであればあるほどそれは反戦のメッセージを自然と帯びるものだ。そこに徹しているのも良い仕事してるなぁなんて思った。